平成23年6月14日、前回に引き続き、先の東日本大震災で被害にあった南相馬へ有志を募って第二回目のボランティアに行ってまいりました。(総勢6名参加)

 その前日に仁叟寺直心庵にて、檀家の皆様はじめ多数の方々から頂いた野菜の仕込み作業を行い、翌早朝福島に向けて出発しました。
まず、前回及び今回のボランティアの受け入れのご縁を作っていただいた新祥寺様へご挨拶。
その後、避難箇所となっている原町第二中学校及び石神小学校にて必要物資をお渡しし、炊き出し作業を行い、けんちん汁を振舞いました。

 また、作業中に地元のJC(社)原町青年会議所理事長さんと話しをさせていただく機会を頂戴することが出来ました。
南相馬市の現状などを伺うことができました。
今後の活動についての参考に、また、当方で協力することや提案出来ることなどこれからの展望が朧気ながら見えてきたものと思います。

 ほか、福島民報(福島県最大の地方紙)・原町国際交流協会・NHK福島支局の方々の取材を受けることもございました。
大したこともせず、恐縮でございますが、思いを伝えることが出来ればありがたく思っております。
炊き出し終了後は、新祥寺様での慰霊供養、海岸部の被害の激しかったところでの慰霊供養を修行し卒塔婆を建立させていただきました。

 前回に引き続き今回も、非常に濃密でそして深く考えさせられました。


地元南相馬地区のJC理事長さんに南相馬の現状についてお話を頂きました。
今後の活動の参考及び当地で出来る事のご提案等が行えればと考えております。

けんちん汁の炊き出し。今回も前回に引き続き、仁叟寺龍源寺檀信徒の皆様方から頂戴いたしました野菜で作らせていただきました。思いが届けば嬉しいです。

地元群馬県高崎産の野菜たっぷりのけんちん汁。おいしくなーれ。

新祥寺様本堂にてお預かりさせていただいているご遺骨です。以前は400霊ほど祀られておられましたが、現在は約50霊ほどだそうです。ちなみに、大震災物故者諸精霊位牌は前回のボランティアにて寄贈申し上げ開眼法要を副住職様に勤めていただきましたお位牌です。

新祥寺様本堂にて慰霊法要を皆で勤めました。

徐々に完成しつつある仮設住宅。早目の完成が待たれます。

瓦礫集積でできた山、これでもほんの一部です。

海岸線の位置が大幅に変わってしまった海岸沿い、ずっと先まで砂浜が続いていたらしいのですが・・・。

海岸沿いでないところまでテトラポット、津波の力・・・怖いものです。



今回も前回と同様に、新祥寺副住職様とのご縁で南相馬市の伺わせて頂きました。副住職様は龍源寺の大施食会でご法話を務めた事もあり、大本山總持寺修行中は勿論、その後に亘って公私共に友誼を結ばせております。

3月11日の地震の報に接し、連絡を取り合い前回5月31日のボランティア活動に、その後に第二回目となります今回の件に至りました。

なお、今回行ったボランティアは、
1.避難所(二箇所、原町二中及び石神小)にて炊き出しボランティア(野菜は全て地元檀家さん達から頂きました)。
2.避難所(二箇所、原町二中及び石神小)にポカリスエット粉末・洗剤・柔軟剤・ふりかけなどの物品を寄贈(事前に必要な物品を伺っておきました)。
3.地元JC理事長に南相馬市の現状を伺いました。今後の活動の展開にあたっての参考とさせていただきます。
4、地元の福島民報(福島県最大の地方紙)・原町国際交流協会・NHK福島支局の方々の取材を受けさせていただきました。
5.ご遺骨を多数預る新祥寺様本堂にて慰霊法要を修行しました。
6.被災地の視察と被害が甚大であった被災地域にて物故者慰霊法要と卒塔婆の建立。
などを務めさせていただきました。

不肖ながら、今回も前回と同様に避難所(石神小学校)にてご挨拶とお話をする機会もございました。
拙僧が一番伝えたい事をお話しいたしました。
以下その挨拶の要約を結びの言葉といたします。

『皆様方は、1人ではない
どこかで思いを持っている人がおります。
ゆっくりと、こつこつと、少しずつでもいい、前へ進んでいくお手伝いを微力ながらさせて頂きます。
共にがんばろう日本! がんばろう東北!』

福島民報様に掲載された記事です
東日本大震災 義捐金
◆18日▼群馬県高崎市の仁叟寺(じんそうじ)檀信徒が30,610円

南相馬市などから高崎市に約300人が避難しており、渡辺啓司住職が「大震災の被害者に義捐金を」と呼びかけた。渡辺龍道副住職は南相馬の避難所で2回、炊き出しを行っている。

(記事全文)
けんちん汁炊き出し 原町
曹洞宗僧侶 支援物資も贈る

南相馬市の避難所になっている原町二中で14日に曹洞(そうとう)宗の神奈川・群馬・新潟各県と同市の僧侶6人がけんちん汁の炊き出しを行い、被災者に喜ばれた。
同市原町区の新祥寺副住職野田精顕さんが津波、原発事故による市内の窮状を、神奈川県の曹洞宗大本山總持寺で一緒に修業した群馬県高崎市の龍源寺住職渡辺龍道さんに話した。
渡辺さんが「被災地で何かしたい」と呼び掛け、修業仲間が集まった。
新祥寺は本堂に身元不明の遺骨を預っており、現在も約60柱ある。

野菜は全て龍源寺の檀家(だんか)が寄付してくれた。具だくさんのけんちん汁は昼食事に振舞われた。
鹿島区避難所の保健センターにも届けた。避難所に洗剤、柔軟剤、清涼飲料の粉末などの支援物資も届けた。

参加した僧侶は帰って檀家らに伝えるため、原町青年会議所の田中章広理事長から原発事故で全国に多くの避難者をだし、国の規制区域が入り組んでいる南相馬市の現状、悩みなどを聞いた。

炊き出しは5月31日に続き2回目。
津波の被災地を視察した渡辺さんは「惨状に言葉が出ないほどのショックを受けた。プレハブのお堂があり、みんなで読経した」と話した。

(記事全文)





参加者
福島県新祥寺副住職 野田精顕師
群馬県長松寺内 山端紹之師
群馬県妙参寺住職 前山文伸師
群馬県法輪寺副住職 田中英文師
新潟県林泉庵副住職 尾山晋祐師
北海道 武井一心師
群馬県龍源寺住職・仁叟寺副住職 渡辺龍道