毎年、2月15日に、釈迦の入滅(亡くなられること)の供養として、「涅槃会(ねはんえ)」が行われる。
 誕生日であり花祭りの「降誕会(ごうたんえ)」【4月8日】、お悟りを開かれとする「成道会(じょうどうえ)」【12月8日】とともに三仏忌と呼ばれ、宗派を超えて寺院では供養の儀式が執り行われる。

 法要は、2月1日から晩課とよばれる午後の諷経で行い、涅槃図を掲げ、『仏遺教経』を読誦する。涅槃図とは、釈迦が沙羅双樹(さらそうじゅ)の下で涅槃に入った際の、頭を北にして西を向き右脇を下にした姿で臥し、周囲に十大弟子を始め、諸菩薩、天部や獣畜、虫類までもが嘆き悲しむさまを描いた図である。ほかにも、涅槃団子とよばれる五色の餅を供え、それを食すことも、涅槃会の際に行っている。

仁叟寺の涅槃図は約400年ほど前に描かれた掛軸である

2012/02/15[写真]
涅槃団子をはじめとするお供え物

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仁叟寺・龍源寺梅花講の、ご詠歌による供養の詠讃

2012/02/15[写真]