仁叟寺の大般若会法要は大施食会法要とともに、毎年三月第二日曜日に、随喜の御寺院様をはじめ檀信徒の皆様など、多くの方々参集のもとで執り行われている。以前は、毎年三月十五日に行われていた。

 大般若会法要は、全国の諸寺院で、天災や疫病などさまざまな困難・国難に遭うと、その災いを振り払い、国や家を護り、人々の災難を除いて福を招くために行われてきた。

 仁叟寺でも、江戸時代から伝わる大般若経を毎年転読祈祷し、檀信徒各家はもちろんのこと、広くは国家の無事平安と繁栄・家内安全・除災招福・心願成就の祈願法要をするのが恒例となっている。


 大施食会法要は、皆様の御先祖と一切の過去精霊、更には無縁精霊にも施しの経を唱え、供養の卒塔婆を建てることである。その起源は、遠く釈迦の時代まで遡り、『抜焔口餓鬼陀羅尼経』に説かれており、功徳の優れた法要で、日本でも古来から行われている。
 江戸時代初期の経典である仁叟寺の大般若経は、600巻揃っており、高崎市重要文化財に指定されている。

2012/03/11[写真]
 『大般若経』を写経し、読み考え、教えのごとく修行するものは、このお経を守護する大般若十六善神に護られ、災いをまぬがれ、福を得る功徳を授かると古来より説かれている。

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 実際に、大般若経の風に当たれば、その一年は無病息災に過ごせる、と言う云い伝えが仁叟寺にはあり、毎年多くの方々が般若の風を仰ぎにみえる。

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 大施食会の法要中、施しの経を唱えています。

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